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クリス・パイン1980年8月アメリカ、カリフォルニア州生まれ。両親はグウィン・ギルフォードとロバート・パイン、祖母は30~40年代に活躍した女優のアン・グウィンという俳優一家。04年に映画デビューし、09年、J.J.エイブラムス監督の『スター・トレック』でカークを演じ、世界中にその名を知られる。今、最も注目されるハリウッドの若手俳優の一人である。主な出演作は、『アンストッパブル(10)』、『Black&White/ブラック&ホワイト(12)』など。来年には『ジャック・ライアン(原)』の日本公開を控え

臨場感溢れるスケールと映像美、そしてエモーショナルな人間ドラマ。

09年に公開した『スター・トレック』の続編が、前作に引き続きJ.J.エイブラムス監督作で公開。IMAX◯Rや3Dの体験型映像を意識した作りと感情を揺さぶるスペクタクル・ドラマは必見だ。昨年12月、まだまだ内容がトップシークレットとなっている中、前作に続きキャプテン・カーク役を演じたクリス・パインが来日。ご本人に、8月公開となる『スター・トレック イントゥ・ダークネス』について伺いました。

―前作に続いての出演となりましたが、意気込みを教えてください。

J.J.監督はアクションだとか、様々な映画のもつ要素だとか、さらにキャラクターを中心とした作品づくりができる方で、素晴らしい才能を持たれた方だと尊敬しています。本作の冒頭の部分だけでもユーモアがあり、笑いがあり、アクションがあり、すごくいろんな要素が詰まっているし、キャラクターのドラマが深く描かれているんですよ。前作でのカークはキャプテンの地位を獲得するという目的がありましたが、今回の作品の中では、もっと壮大で使命を受け旅に出る感じなので、前作と違ったカークを観ていただきたいです。

―1作目でカークを演じることが決まった時に嬉しさのあまり、カプチーノを持ったまま駐車場でジャンプしたと伺ったことがありますが、今回2作目に出演が決まった時はいかがでしたか?

また『スター・トレック』に参加できるということで非常に楽しみでした。前作で作品に関わっていた人たちと良い関係が築けていたので、共演者やスタッフなど大好きな人たちとまた仕事ができると思うと、本当に嬉しいです。それに、このような大作に参加できることは大変稀なので、こういう機会に恵まれて非常に幸せなことだなって思います。

―前作の『スター・トレック』の撮影を経験され、今回はどのような気持ちで撮影に臨まれましたか?

カークも前作から年を重ね、それに伴って人間としても成熟していると思います。それが、リーダーになるために必要なことじゃないかと思います。自己中な若者時代があったのもリーダーになるために必要なことで、様々な葛藤だとか、怒りだとか、心の中のいろいろな課題をクリアして、最終的に皆を率いていけるリーダーになれたらと思いながら演じていました。

―映画を拝見させていただき3Dって進化しているんだなって、すごくドキドキしました。クリスさんが最初にご覧になった時の感想を教えてください。

そんなに3D自体のファンということではないんですけど、仕上がり具合を観た時、僕も3Dの凄さを実感しました。特に冒頭の火山のシーンなんかは、元々壮大なシーンだけど、IMAX◯R(映像、音響、空間、そして作品。4つの要素すべてを最高の水準にまで高めた上映システム)と相まって、あそこまで迫りくるような映像になるとは驚きました。特に溶岩が飛び散るシーンは、観客席まで飛んでくるのではないかって思わせるくらい臨場感があり、すごく感動しました。

―前作の『スター・トレック』から4年。カーク船長の人間的な成長も楽しみの一つとなりますが、クリスさんが演じる上で気をつけたことや目指した船長像はありますか?

前作のカークはまだまだ若く、日本的に言うと若造なんですよね(笑)。やる気いっぱいで、とにかく勢いだけで「俺はキャプテン(船長)になる」っていう思いがギラギラしていて、がむしゃらに突進してひょんなことからあれだけの人間を率いるキャプテンになったんです。そして闘いの真っ只中に放り込まれ、でも能力があったからか、なんとか皆をまとめていい結果を導いた。それが第1作目のカークで、そこまでは勢いだけで到達できたんだと思います。でも本作では、自分の目指していた席には就いたけど、本当の意味で自己を捨て、人間愛に目覚めて自己犠牲みたいなものを払えるようなリーダー像っていうものにまだ到達してなかったけど、少しずつそれがどういうものなのか分かってきたんじゃないでしょうか? その部分が冒頭でのシーンだと思います。前作の冒頭では、本当に子供だったカークが無茶なことをやって 続き映画『スター・トレック
  イントゥ・ダークネス』●8月23日(金)公開鬼才監督として世界が最も注目するJ.J.エイブラムス監督の最新作が今夏、ついに公開!! USSエンタープライズ号のクルーとして乗船していたハリソン司令官によって、平和を謳歌する地球に史上最大の危機が訪れる。地球と仲間を救うため、若きキャプテン・カークは最大の試練に立ち向かう。果たして、世界を救えるのか? 映画史の未来を切り拓くSFアクション超大作。監督:J.J.エイブラムス
出演:クリス・パイン、ベネディクト・カンバーバッチ、ザッカリー・クイント 他
配給:パマウント ピクチャーズ ジャパン

いたけど、本作では子供から青年へ。青年から大人になって、人間愛だとか、ヒューマニズムだとか、そういうものをいかに重要視できるかを学びながら、成長していく姿を描いているのが2作目のカークです。ですから、本当にキャプテンというその席が意味すること、そのポジションに就く、重大性だとかを認識していくのが本作でのカークだと思い、意識して演じました。

―前作『スター・トレック』と本作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』でキャプテン・カークを演じたわけですが、カークを演じたことでクリスさんの中で変化したことはありますか?

演じる立場というのは非常に面白いものだと思います。自分がどんなキャラクターを演じるかによって、それぞれ学びとることがたくさんあり、それが実際の人生の中にも反映されていくっていうのが、この職業の特性だと思います。だから、どういう作品を選ぶかというのも重要なポイントで、1作目のカークを演じた後は、他の映画でも似たような役柄、ちょっと傲慢で自信に満ちた役のオファーが多くなったんですよ。演じるということは、自分の成長にも繋がっていくので、お茶目な部分を残しつつ、繊細に人間として成長していく本作のカークを演じたことで、自分自身も同じように体験できてすごくよかったです。前作では勢いだけだったけど、本作のカークは思いやりが出ていて、自分の弱さとかを自覚し人間として大きく成長していると思います。

―『スター・トレック イントゥ・ダークネス』では様々なキャラクターが登場しますが、クリスさんがカーク以外で演じるとしたら、どの役を演じてみたいですか?

ドクター・マッコイですね。カール・アーバンさんが本当にこのマッコイの役をうまく演じられているだけでなく、カークとの関係性も魅力ですね。まるで双子の兄弟、もしくは男兄弟のように、痴話喧嘩しているというか、ああ言えばこう言う、そのやりとりがホントに楽しくて(笑)。カールさん自身も普段から面白い方なんですけど、面白さが十分にキャラクターの中に反映されていて、いつも癇癪(かんしゃく)を起こしているような、そういうところが非常に面白いんです。

―「スター・トレック」はこれまでTVシリーズなどもあり、多くのファンがいらっしゃいますが、日本のファンに本作のどういった点を観てほしいですか?

たぶん、この映画のいいところは、何から何まで知り尽くしたような本当にコアなファンに対してもアピールできるし、昔のシリーズとは全く関係のないものとして観た時でも、十分、娯楽性を兼ね備えているのが強みだと思います。以前からJ.J.監督が「とにかく良いストーリーを用意すれば、必ずいい作品ができる」と言っていたんです。設定が現代ではなく宇宙であること、そして今回は偶然にもタイトルが「スター・トレック」というだけで、話自体は独立したものだと考えていけば、必ずいいものに到達するという思いで作りました。SFだから、必ずしもエイリアンが出ないといけない訳ではなく、必ずしも他の惑星の話をしなければならないという訳でもないと思います。スター・トレックのいいところは、60年代のスター・トレックはあの時代の現実感のある話で描かれており、本作は今の時代に合った物語が描かれているということです。今の地球上で起きているようなことが“SF”に成り代わっているのがスター・トレックだと思います。すごくスペクタクルで、壮大なものがあり、そしてアクションがあり、ドラマティックで未来的なんだけど、よく考えたら身の周りで起きていることで、すごく親近感のある話で描かれているから楽しめると思います。

 

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